こんにちは、しらちごです。 今回は、昭和50年(1975年)の春から初夏にかけて発生した、日本の犯罪史に残る凶悪事件を振り返ります。
この時期は、1974年から続いていた「連続企業爆破事件」がいよいよクライマックスを迎え、日本中を震撼させた過激派グループが一斉検挙された歴史的な季節でもあります。しかしその裏では、理不尽な暴力による一家殺傷事件なども起きていました。
1975年4月〜6月 日本凶悪殺人事件ファイル
1. 兵庫・広域連続強盗殺傷事件(ハンマー一家殺傷事件)
- 発生日: 1975年4月3日
- 場所: 兵庫県
- 概要: 深夜、兵庫県の会社経営者宅の社宅に男が押し入り、就寝中の一家4人をハンマーで滅多打ちにした凶悪事件。 この襲撃により、わずか4歳の三女が即死、10歳の長女も翌日に死亡しました。両親も重傷を負いましたが、犯人はわずか8,000円を奪って逃走しました。 無抵抗の幼い子供をハンマーで執拗に殴打するという犯行の手口は極めて残虐で、当時の社会に強い衝撃を与えました。犯人は広域にわたって強盗を繰り返していた男でした。
2. 連続企業爆破事件・犯人グループ一斉逮捕
- 発生日: 1975年5月19日
- 場所: 東京都内ほか
- 概要: 1974年の「三菱重工爆破事件」をはじめ、大手企業を標的に次々と爆弾テロを行っていた過激派集団「東アジア反日武装戦線」の主要メンバー8名が一斉に逮捕された日です。 この逮捕劇において、グループの中心人物の一人である斎藤和(さいとう のどか)は、逮捕直後に隠し持っていた青酸カリを飲み、警察官の目の前で自殺を図り死亡しました。 自身の命さえも「闘争」の道具として扱うその狂信的な態度は、ある種の猟奇性を帯びており、昭和の犯罪史における最もドラマチックかつ陰惨な逮捕劇の一つとして記憶されています。
3. 三木首相殴打事件(佐藤栄作元首相国民葬での襲撃)
- 発生日: 1975年6月16日
- 場所: 東京都千代田区(日本武道館)
- 概要: 佐藤栄作元首相の国民葬の会場で、当時の現職総理大臣である三木武夫が、右翼団体構成員の男に襲撃された事件。 男は待ち伏せし、三木首相の顔面を殴打しました。殺人事件ではありませんが、国の最高権力者が公衆の面前で暴力を振るわれるという異常事態は、当時の日本社会の「テロや暴力の空気」がまだ色濃く残っていることを象徴していました。同月には、冤罪を訴え続けていた「福岡事件」の死刑囚の刑が執行されるなど、司法と暴力にまつわる暗いニュースが続いた月でもありました。
姉妹探偵の事件考察
登場人物
- 榎本 佳穂(えのもと かほ): 英国UCLで犯罪科学の博士号を取得した天才探偵。IQ240。冷徹なプロファイリングを得意とする。
- 榎本 彩心(えのもと いろは): 佳穂の妹で助手。東大法学部在学中。高い共感能力(エンパス)を持つ。
佳穂: 「……1975年の春。日本の公安警察にとっては、ある意味で『勝利』の季節ね。 連続企業爆破事件の犯人グループ、『東アジア反日武装戦線』の逮捕。彼らのプロファイルは極めて特異よ。 通常の組織犯罪と違い、彼らは『普通の市民』として会社勤めをしながら、裏で爆弾を製造していた。この**『二重生活(デュアル・ライフ)』**の完璧さは、彼らの知能の高さと、社会への深い憎悪が乖離(ディソシエーション)していたことを示しているわ」
彩心: 「普通に働いてる人が、裏で爆弾を作ってたなんて……。隣の人がテロリストかもしれないってことだよね? 怖すぎるよ。 それに、逮捕された時に毒を飲んで自殺した人がいるんでしょ? どうしてそこまで……」
佳穂: 「斎藤和ね。彼の自殺は、逃走手段ではなく**『殉教(マーターダム)』のパフォーマンスよ。 警察権力に屈するくらいなら死を選ぶ。その美学に酔うことで、彼は自身を『聖域化』したの。 一方で、4月の兵庫のハンマー事件の犯人は対照的ね。こちらは典型的な『無秩序型(Disorganized)』**の犯行。計画性よりも衝動と破壊欲求が勝っている。幼い子供をハンマーで、というのは……効率性ではなく、過剰な攻撃性(オーバーキル)によるストレス発散の側面が強いわ」
彩心: 「……たった8,000円のために、4歳の女の子を……。 爆弾テロみたいな大きな事件も怖いけど、こういう理不尽な暴力の方が、私は胸が苦しくなるよ。 6月には総理大臣が殴られたり、死刑が執行されたり……。この時代の空気って、なんだかすごく殺伐としてるね」
佳穂: 「ええ。高度経済成長が終わり、社会が『シラけムード』へと移行する過渡期の歪みね。 大きなイデオロギーの崩壊と、個人の欲望の暴走。……現代の犯罪に通じる『闇』の萌芽が、この頃から見え隠れしているわ」
本記事は、過去の報道や公開資料を基に作成しておりますが、一部に筆者の主観的な推測や解釈が含まれます。事実関係の正確性を完全に保証するものではありません。 また、記事内の「姉妹探偵の事件考察」は、自作小説のキャラクターによるフィクションの演出です。あくまで一つの視点・エンターテインメントとしてお読みください。
三菱重工爆破事件を扱った動画 この動画は、1974年から1975年にかけて発生した連続企業爆破事件と、その実行犯グループについて解説しています。



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